平成16年に建てた我家と比べ、今造っている家は全く違う高性能な家、高断熱気密住宅です。簡単に言うと魔法瓶みたいな家を造っています。冬の寒さを快適に、それを省エネでまかなうために熱を極力逃がさないような造になっています。
ここで注意しなければならないのが夏の暑さ対策です。冬は暖かくていいのだが夏は暑くていられないでは快適にすごせる家ではありません。一年中快適にすごすため、今回、夏の対策を数回に分けてピックアップしてみます。
熱を逃がさない家で夏を涼しく(暑くなく)すごすためには「家の中に熱を入れない」事と「入ってしまった熱はさっさと外に出す」事。この2点の対策がとれれば夏も快適にすごせる家になります。そこでまず「家の中に熱を入れない」はどうすれば・・・そもそも熱はどこから入ってくるのか?、それは外部の屋根や外壁等からですが、何といっても窓からが一番多く入って来ます(寒い冬の時期、熱が一番逃げるのも窓、窓って大事です!)。
窓から入った日射が室内の床や壁に当たって熱に変わります。この熱が一番家の中を暑くする。だから日射を窓から入らないようにする。窓をなくせば簡単ですがそれでは快適な生活ができないので、いろいろ工夫して侵入を防ぎます。
また、夏は日射を入れなくすればいいのですが、冬はできるだけ日射を入れて家を暖かくするのに利用します。なんだか相反する事ですが、太陽の高さが夏と冬では違うのでコントロールする事ができます。
まずは軒を出したり庇を付けたり、テラス(掃き出し窓)には土縁を設けたり、これらは先人の知恵でかなり有効に働きます。しかし、残念ながら最近の家にはデザイン?、それとも建築費?の関係からか、これらの物をはぶいている建物が多いです。今一度再考する必要があります。私はこれらの物を積極的に取り入れています。
ただし、これらが有効に働くのは南面で、東面や西面は太陽の高度の関係で(日射は横からさしてくる)効果はあまり期待できません。また、冬の時期でも東面や西面は日射の当たる量が少ないのでこれらの面は1年中日射を遮る事で対応しています。
南面の庇等は、日射を遮るのに有効ですが、冬は入るように出し過ぎないよう注意しています。
そして次に窓回りに取付ける物で対応しています。外に設けるすだれや、ブラインド、雨戸等、内側にはカーテンやブラインド等が有りますが、日射が当たって熱に変わることを考えればなるべく外で遮る方が有効です。そこで私は一番安くすむすだれを多用しています。先日も我家の例で書きましたが、風を入れるため窓から離して取付られるような物を最初から建物の外壁に取付けています。
さらにガラスでも工夫しています。今のガラスは・・・ちょっと長くなるのでこれは次回に。
高断熱気密住宅であれば快適に生活できる!とは限りません。高性能だから年間を通した対策をしっかりととらないと逆に住みずらい家になってしまいます。建てる前によく・・・。