色や柄がそろっていなくても、隙間が出来たり床なりがしたり、傷がつこうがコストが高くなろうがそんなことは二の次!ず~っと使い続ける物だから、この素足の感触、見た目や肌触りの質感、そして出来上がった時は綺麗に仕上がっていなくても人と共にに馴染み、使古していく道具のような、一緒に時を刻んでいく無垢がいいと!
とはいえいろいろなハードルがある中でやはり一番高いハードルはコストか?・・・。
無垢の床材はいろいろな種類と形状があります。ざくっとコストを絡めて基本的な事を。
まず、一般的に使われている無垢フローリング(ここでは単層を)のサイズは、厚さ15㍉、巾90㍉、長さ1820㍉で合板フロアーに比べて厚みは3㍉厚いが巾は3分の一以下で、同じ面積を貼るのに大工さんが3倍・・・(この辺の事は以前のブログにて)。このサイズで1本物の物もあれば、UNIと呼ばれる物で3~4枚の短い板を縦継ぎにフィンガージョイントした物もあります。当然UNIの方が安くこちらの方が多く使われています。また、巾が90㍉を超える物もあります。見た目と施工性は良くなりますが、コストはアップし、さらに床なり等のリスクは高くなります。
また、無垢材には当然ついてくる節や白太・赤太、さらに割れなどの補修の有無でグレード分けされています。メーカーによって呼び方は変わりますが、トップグレードは節・白太・補修がなく、スタンダードになると少しの節や白太を含み、さらに もっと節や白太、さらに補修等その木の特徴を積極的に取り入れた物もあります。グレードの違いは見た目の綺麗さによるものです。
コスト的にはトップグレードが一番高く、順に安くなっていきます。
最近はスタンダードやその下のグレードの方が自然な感じに仕上がる、安いコストですむという事で人気があります。
樹種についてはオーク(ナラ)やメープル、カバ等の広葉樹と、パインや杉、ヒノキ等の針葉樹があり、一般的に広葉樹は堅く傷が付きにくく収縮率も低いが冬は冷たい。針葉樹は柔らかく裸足の感触はよいが傷が付きやすく収縮率が高い特徴があります。
そしてそれぞれの木にはいろいろな特徴があります。例えばオーク等は強度と耐久・耐水性(樽にも使用されている)を持ち、木目がはっきりしていて、着色塗装するとさらに際立ちます。また、同じ広葉樹でも木目の優しいメープルはちぢれ杢や光のあたり方で変化する光沢等、独特な特徴があります。針葉樹の杉は柔らかく裸足で歩くと感触がよく、冬は暖かく、夏はサラサラしている等々・・・。
尚、床暖房を検討されている方には無垢材はおすすめしていません。基本的には複合材の合板フロアーをお勧めしていますが、どうしても無垢と言われる方は床暖対応品で対応させていただいています。だって、床なりや隙間が激しく・・・。
用途、特徴、コストを絡めて検討してください。
繰り返しになりますが、無垢材の欠点といわれているものを頭では理解していても、実際に見たり触ったりの体感した感じは違う物です。カタログやサンプルだけでなく実際に体感して選定してください。