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床材 無垢or合板フロアー?

無垢の床材をイメージ優先で良い物と思わている方が多くいらっしゃるので、ちょっと床材の事を・・・。

 

今、住宅の床材で多く使われている物は合板フロアーと呼ばれている品物です。各建材メーカから室内の建具や造作材(巾木や廻縁、窓枠等)と同じような色、柄がそろえられていて統一感がでて綺麗にトータル的なコーディネートができるようになっています。

ほとんどの建具や造作材は、それぞれもとになる木(メープルやオーク、ウォルナット等)の色や柄が印刷されたシートが貼ってあります。床材もそれらとそろうように、それぞれの木を厳選し薄くスライス(厚さ0.5㍉位まで)、台板の合板に貼り付け、着色と強化塗装しています。なかには木の代わりに印刷されたシートを貼ってある物もあります。当然、色や柄は綺麗にそろいます。

また、見えてくる化粧部分だけ銘木を使ったり印刷された物を使うためコストを抑える事ができます。

台板はラワン合板がほとんどでしたが、最近では針葉樹合板やパーティクルボード(木等を粉砕し接着剤で固めた物)を使用してより安定した品質の物にしています。よくいう狂い、伸び縮みが少ないということです。これは隙間や床なりの防止に役立ちます。また、台板が工業製品のためジョイント部分のさねの形状が特殊加工でき、それも隙間や床なりの防止に役立ちます。

製品の大きさは、だいたいの物が厚さ12㍉で巾30㌢×長さ180㌢ぐらいです。昔ながらの長さの単位、尺貫法にのっとったもので1尺×6尺という寸法になり建物のグリットが910モジュールの場合・・・(ちょっと専門的になるので後日また)、ロスが少なく施工性の良い大きさです。

 

まとめると、合板フロアーとは、木の柄や色がそろっていて見た目に綺麗で室内の造作材、室内建具等と統一感をもったコーディネイトができます。また、製品としての品質が髙いため隙間が出来たり床なりの防止にもなります。さらに巾30㌢あるのとさね加工が特殊形状なので施工性がいいです。表面塗装も強化され傷が付きにくかったりワックスをかけなくてもよかったりとメンテナンスフリーになってきています。金額も抑えられているので使いやすい品物です。

何やらいいことばかり書いていますが、合板フロアーとはかなり優れた物なのです。

で、これの真反対の物が無垢の床材だと思ってください。色や柄がそろわなかったり、隙間が出来たり床なりがしたり、値段が髙かったり等々、これらの問題(欠点?)を解消していったものが合板フロアーなのです。

 

私は、これらの欠点?があっても無垢本来の良さ、例えば素足感、例えば質感、そして経年変化での色の移り変わり等々を優先していただける方、そんな価値観がある方だけに無垢の床材をおすすめしています。だだし、サンプルだけでなくなるべく実物を見てもらっています。なぜならサンプルって本当にいい物ばかりですから。

次回は無垢の床材を・・・。