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床材 無垢を貼った実際のお話

我家の事例をお話します。

 

私、家にいる時は冬でもスリッパも靴下も履きたくない裸足族です。で、我家を建てる時、裸足で気持ちいい床材は?ただし、お金はじぇんじぇん(銭銭)ありませんでした。

足触りがいいといえば柔らかく、冬でも冷たく感じないのであればそれはまず、針葉樹の無垢材である!。さらに合板フロアーの値段で無垢の床材があるの?と、ずうずうしい要望に知り合いの製材所さんが探してきてくれました。

杉一等材の無垢フローリング無塗装品。巾135㍉で長さ3940㍉。あるんですね~、普通、無垢材といえば合板フロアーよりも高いのがあたりまえ。それが無塗装品ながら同じぐらいの値段で!。ただし、「一等材だよ!大きい抜け節は埋めてあるけど小さい死に節はそのままの状態だよ!」と。


現場に届いた梱包を開けたら大工さんの目が点に、「お前、本当に・・・これ使うの?」と。普段、合板フロアーが主流で、無垢の床も堅木のオーク等、標準サイズ(巾90㍉で長さ1820㍉)で塗装のかかった綺麗な物しか・・・、仕上げ材は綺麗な物!そんな感覚の大工さんなので。

そりゃあ~一等材だもの、色も柄もそろっていないし、節はぎょうさんある。所々抜けてるし、わざとめだつような感じでパテで埋められてる。とても綺麗とは言えない。そりゃ「え~」てな感じになるのは当然の事。

「これは赤白だけじゃなく白黒もあるよ。こんなん色合わせ出来んぞ~」と、大工さんとしたら少しでも似た色や柄をそろえて綺麗に見せるのが当り前なのだが私はいっこうにかまわない。「そろえなくて結構、箱から出てきた順番で貼ってくださいと!」それでも大工さん「ん~」と悩みながら、いろいろ工夫して貼ってくれました。

 

杉は赤、白がはっきりしています。赤の部分が黒くなっている場合もあります。しかし時間の経過とともに白太部分は黄褐色にやけてくるし赤太の部分は段々と色が抜けて行く事を知っていました。また、死に節の所は自分でパテ埋めすればいいと。さらに、無塗装品なので自然系の塗料を後で塗るつもりでいました。価格が安い分だけ後で手を掛ければよし、見た目の綺麗さよりもいかにも「無垢!」の方が私の好みでしたから。

 

貼り上がりは、確かに赤白ならぬ白黒で、節も目立っていましたが、だんだんと色が馴染んできて写真の通り。ぜんぜん違和感ないでしょ!時間が表情を変えてくれる、これが無垢材のすごさです。

傷については最初のころ、少し気になり、濡れタオルにアイロンがけ・・・でも、もともと節だらけでそちらの方に目がいき、あまり目立たなく、そのうち気にならなくなりました。

床なりは季節によって決まった場所でします。また、隙間も冬になると必ず決まった場所します。マッチ棒が入るぐらい!。

 

我家の場合はちょっと極端かもしれませんが、無垢の床を使うという事の本質はついていると思います。

無垢の床を使うかどうかは、まずは、欠点といわれていることを頭で理解するのではなく、実際に見て体感してください。そして「気にならなくなった」と悟れるか?どうか・・・だと私は思います。