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塗り壁 材料その2 珪藻土

昨日に引続いて塗り壁の材料です。漆喰とよく引き合いに出される珪藻土の特徴を説明します。

 

珪藻土とは

昔から使われている漆喰と違い、左官の仕上げ材として使われ始めたのはごく最近になってからです。

珪藻土は海や湖等に生息していた珪藻(植物性プランクトン)の死骸が堆積してできた粘土状の泥土です。保温性や断熱性があり昔から七輪やコンロ、断熱レンガの材料として使われていました。

主成分は珪酸質(シリカ 二酸化ケイ素SiO2)で直径0.1~1ミクロンのとても小さな物で多孔質(細かい穴が無数にある)の構造を持っています。この特殊な構造が保温、調湿(吸放湿性)、脱臭(匂い成分の吸着)等、機能性の高い性質を持っています。ただし、漆喰とは違いそのままでは固化しないため、凝固剤やつなぎ材を入れる必要があります。

漆喰同様色々な物が調合されていて施工性のよい物が出ています。

ただし、ここで注意が必要です。それは、凝固剤やつなぎ材の成分や分量です。なかには珪藻土の特徴である多孔質構造をふさぎ、本来の吸放湿性等の機能を低下させる事になるからです。

 

珪藻土は漆喰同様いろいろな表情を出せますが、一般的には艶がなく漆喰ほどの硬さはありません。

逆に漆喰は消臭性や調湿性等の機能性は珪藻土ほどではありませんが、自らが硬くし、やや艶がありなめらかで白く美しい壁になります。

近年、塗り壁の材料は初めから調合された物が主流になっています。その中にはいいとこどりで、珪藻土に漆喰の主成分の消石灰や石灰が配合された物がでてきて、どちらというのではなく、境目がなくなりかけています。

また、調合される材料の中には機能性をさらに高めるためにゼオライトやセピオライト等の鉱石、火山灰、ホタテの貝殻、炭等を調合した物もでてきています。

 

これら、塗り壁材にはいろいろな物があります。その中から選ぶのは、「機能性」や「しあがり」、または「施工性」や「値段」等から最終的には「何を重視するか、優先するのは何?」だと思います。それを明確にしていけば、もっとも適したものが見つかります。

 

私が塗り壁をお勧めしているのは、塗り壁が目的ではありません。あくまでお施主さんに参加していただいて、思い出を詰め込んだ壁を作り「愛着のある住まい」をつくるためです。

そのため、現在はセルフも可能な施工性のよい物を使っています。ただし、施工時にはプロの左官屋さんがついています。セルフの物だけでなくプロが使う物でも対応できます。例えば漆喰であり、機能性を追求したゼオライト・・・等々。

 

いかがですか?、「愛着のある住まい」づくりのために一緒にワイワイガヤガヤと!