薪ストーブ ストーブ選び

煙突の話から始まり、薪の話になり、やはり薪ストーブの話をしないと。

薪ストーブを選ぶ前に薪ストーブの違いについてお話します。

 

いろいろな薪ストーブの雑誌等を見ていると機種の説明に「輻射式」とか「対流式」等と書かれています。まずは、機種を選定するにあたりこの辺の事から。

この「輻射式」や「対流式」、「暖炉式」とは、薪ストーブの暖房方式の事です。大きく分けてこの3種類に分類できます。

まず「輻射式」とは、薪を燃やす事でストーブ本体が暖まり蓄熱します。その輻射熱によって室内を温めます。暖房として使うならこのタイプ。トップには鍋を載せて料理をするにも適しています。

次に「対流式」とは、薪を燃やす箱の外側にもう一つ箱で包みその間に空気を通し吹き出し口から暖まった空気を放出する仕組みになっています。ちょっと複雑ですがこの方法だと壁に近づけて設置できるタイプもあります。また、ガラス面を大きくしたり3面ガラス張りにするなどモダンなデザインの形もあります。ただし、このタイプはトップに鍋をおけない物が多いです。

そして「暖炉式」とは、薪を燃やす所が密閉されていないため、パチパチと薪の燃える音や香りを楽しむことができます。ただし、熱が煙突からどんどん逃げて行くため暖房性能はおとります。

これらの違いをまず理解してください。

 

その次に燃焼方法の違いもあります。

薪を燃やすのに燃焼方法に違いがあるの?と思われますが、実は、薪ストーブは日々進化していていろいろな仕掛けがしてあります。たとえば、車は厳しい規制のおかげで?、排気ガスがかなりクリーンな物になっていたり、また、燃費が非常に良くなっています。デザインだけでなく性能も日々進化しています。これが、今の薪ストーブにも当てはまります。

基本的には一回燃えた煙の中に完全に燃焼していない未燃焼ガスが含まれています。これをもう一度燃焼させ(二次燃焼方式)、クリーンな排気と熱を得る仕組みに違いがあります。

二次燃焼方式には、プラチナ等をコーティングした触媒に通すことで燃焼させる「触媒方式」と、二次燃焼用に空気を送り込み燃焼させる「クリーンバーン方式」があります。

「触媒方式」の特徴として、比較的低い温度で(250°ぐらい)で二次燃焼させることができます。このため町内で煙が心配な方には向いています(当然、乾燥した薪を使用するということが前提になりますが)。さらに燃費もいいです。ただし、毎年この触媒の掃除と数年ごとの交換が必要です。

「クリーンバーン方式」の特徴として、触媒方式よりもかなり高い温度(550°以上)で二次燃焼させます。そのため燃費では劣ります。しかし、私みたいな○ボ○な物にとってはメンテナンスや操作が簡単なので・・・。

さらに、触媒方式とクリーンバーン方式の両方を取り入れて三次燃焼をするよくばりなタイプの物(バーモントキャスティングス アンコール等)もあります。

 

そしてこれが大事!。この燃焼方式の違いで二次燃焼で見られる揺らぐ炎が違います。この炎こそが薪ストーブの一番の魅力といっていいでしょう。ふわふわと踊るような炎だったり、渦を巻くようだったりとそれぞれ違う魅力があります。

 

それぞれストーブには特徴があります。自分に合った物を選んでください。雑誌やカタログ等だけでなく専門店に行き、実物を見たり、できれば実際に揺らぐ炎を見比べてください。そうすれば本当に好みの物を選べます。

 

さて、ストーブ選びにはもう一つ大事なことがあります。ちょっと長くなったので、その話は次回にでも。