9月に入ると毎週(週の中日の一日)JAさんへ新米の出荷の日があります。これは、先週の出荷日の様子です。
今、ほとんどの方は、稲刈り後そのままま籾の付いた状態で出荷するようになりました。ただ、量は少ないですが、乾燥と籾摺りをして玄米で出荷される方がいます。手間がかかる分、買い取り価格は多少高いですが・・・。
パレット(青い台)の上にそれぞれの方の出荷される玄米が積まれています。我家も新しい田んぼで取れた分だけ出荷しています。今年も無事収穫、出荷まできたからか、みなさん和やかに話をされて受付を待たれています。
さて、倉庫に収める前に新米の出来を見る検査があります。そのへんの様子ですが・・・。
まずは、出荷量に合わせて試験体(新米)を取ります。
紙袋に抜き取り用の器具をさしてお米を取っていきます。
当然紙袋に穴を開けますから、それをふさぐシール(袋の上に載っています)を貼ってふさいでいきます。
このシールは出荷者が貼っていきますが、貼り忘れがあるとお米をばらまくことになるのでJAの職員さんも一緒にチェックしていきます。
お米が適正に乾燥されているか、水分検定機でチェックします。14.5~14.8%が目安で、水分高(15.6~16.0%)になると買取金額が安くなります。16%を超えるとアウト、そんな事はないと思いますが・・・。
次に米粒をチェック、ここで青米や乳白米、斑点米、それに今年の天候で多数出ると予想される胴割れ米等がどれだけ入っているか等を見ます。
これらの検査から等級が判定されて最後に米袋に等級のハンコが押されて終了です。
天候があまり良くありませんでしたが、みなさん、お米の出来が良かったのか終始ニコニコでした。
我家?、当然、ニコニコですよ!
この時期になると母が決まって昔の自慢話をします。
玄米を全量、当時の農協さんに出していた頃(私がまだ生まれたぐらい?)の話です。
お米を出荷した時、ある検査員さんが中を確認しないでうちの父の名前を見て「はい、別段さん、一等米」と判定したそうです。居合わせた他の出荷された方々がいくらなんでもそれはおかしいだろうと・・・。それでみんなでうちの米を見たそうです。誰も文句のつけようのない米だったそうです(かなり自慢が入っています)。
その検査員さん、父が日頃から丁寧な米作りをしているのと、籾摺り後の選別を厳しくしているのを知っていたからだそうです。でも、少しやりすぎ。そして、この話にまだ続きがあります。それは、この時、特に「中を確認しないのはおかしい!」と強く言われた方のお米は〇等米にもならなかったそうです。他の方が〇等米にもならないってどんな米?と見て・・・でみなさん、「これでは・・・、すぐ近くの田んぼでなんでこんなに違うのかわからん」と。父は「あんなもんと一緒にすんな!」と笑っていたそうです。
なんとも笑えるのどかな時代の話です。
みなさん、新米は食べられましたか?、福井は美味しいお米の産地です。
コシヒカリ、ハナエチゼン、あきさかり、そしていちほまれ。
美味しい福井米をいっぱい食べて下さい。