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断熱効果UP! 防湿・気密層の作り方2

特殊な天井下地

昨日の続きです。

せっかく隙間なく作った防湿・気密層ですが、この後、普通に工事を進めて行けば、電気設備工事等で穴を開ける事になります。

それは、コンセントやスイッチボックスの取付やダウンライト等の器具付け等のためです。

開けたところは専用の部材やテープでふさげば良いのですが・・・。

そこで防湿・気密層に穴を開けなくてすむ方法を取り入れています。

 

写真を見ると白いシートを貼った後、天井の下地と壁は縦に下地がしてあります。


防湿・気密層を破らないための下地

これを見て「何かいつもと違う」と思われるのは建築関係者の方かな?。

普通の施工方法では、天井下地の上に断熱材を載せ下地の下にシートを貼りそれにボードを貼っていきます。

私の施工方法はボードの下地と断熱・防湿・気密層の下地を別にしている事です。ですから、防湿・気密層の下に天井ボード用の下地があります。

こうする事で、防湿・気密層の配線やダウンライト等、器具のための穴あけ、まわりの塞ぎは必要ありません。

さらに天井換気扇のダクトもこの空間に入れるので、断熱層の中に入りダクト内部の結露を防ぎます。


壁に関しては、下地部分の厚みを取るため、まず、胴縁を縦にとめてシートを押えます。次にボード用に横に細かく(227.5㍉間隔)とめて下地部分の厚さ30㍉を確保します。

この30㍉確保する事で、コンセント・スイッチの薄型ボックスをシートを破らずに取付ける事が可能になります。

天井と壁のどちらも二重にするので費用は多少かかりますが、これをする事により後の施工性の向上や隙間は増えません。

この様にする事で、冷たい空気を引き込まず、暖かい空気を逃がさない、断熱効果の高い家ができます。

 

「どのように、どこまでするか?」は、会社によって違います。

「うちは高気密・高断熱です」とうたっていても「どこが?」と言われてもおかしくない会社もあります。

間取りや外観、キッチンやバス等の設備も大切な事ですが、仕上がれば見えてこない所ですが、快適に生活するためにはこれらの事の方がもっと大切な事です。

快適さや光熱費などのランニングコスト、そして健康の関わってくる事ですから。