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おまかせプランナーで進める危ない家づくり

いろいろチェックが入ったプレカット図面

いろいろチェックが入ったプレカット図面です。

私は間取りや外観を考えるとき、アバウトですが骨組みも一緒に、3つお互いにキャッチボールするような感じで作っていきます。そして、間取りを平面図に、外観を立面図にと同時に骨組みをラフですが伏せ図(構造図)にします。

これらの平面図と立面図をプレカット屋さんに渡してプレカット図面を書いてもらいます。そしてできたプレカット図と自分の考えた伏せ図を比べます。人が変われば考え方も違います。当然、骨組みも変わってきます。

それぞれのいいとこどり?をねらって・・・、一般的にはプレカットで書かれた骨組みの方が材料は少なくてすみます。しかし、力の伝わり方や横方向に対しての抵抗を考えると・・・。なんともめんどくさい事をしています。

 

ほんの20~30年前は、設計者が作成した構造図(伏せ図)をもとに大工さんが柱や梁等、建物の骨組みになる材木に印(墨付け)を書いてそれを加工(木造り)し、建て方をしていました。

今は機械が大工さんに代わって加工(プレカット)をします。このプレカットですが機械に加工させるための図面(プレカット図面)が必要で、プレカット屋さんが作ってくれます。

それで設計者が間取りと立面図をプレカット屋さんに渡すと構造図(骨組み)になるプレカット図面を作ってくれます。もれなく筋交い等の構造(壁量)計算までしてくれます。

 設計者が構造図(伏せ図)を作らなくてもいいのです。極端な言い方をすれば設計者は構造(骨組み)を考えなくていいのです。非常に便利で楽な世の中になりました。

でもそれっておかしくないですか?。

 

壁量等の構造計算上は同じような数値が出ていても力の伝わり方が良くない建物は大きな地震に遭遇すると被害が大きい傾向にあります。

私は間取りと構造(骨組み)を同時に考えないと地震等に強い建物にならないと思っています。

私もまだまだ勉強不足ですが、構造や施工のことをよく理解していない、技術的な知識が?の設計者(技術者)というよりもプランナーといったほうが良いか、そんなおまかせプランナーで進められている現在の木造住宅の危ない部分をもう少し掘り下げたお話を次回から。