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屋根裏の中は?

昨日の野地板・構造合板は、条件がそろえば劣化が進むといいました。それについてのお話です。

 

合板は湿気に弱い性質があります。雨漏れは当然ですが、内側からの劣化で一番の原因は結露によるものです。

ちょっと想像してみてください。

瓦は野地板との間に少し空間がありますが、金属やスレートで葺いた屋根は空間がありません。

立平葺等の金属で葺いた屋根は、金属板の内側にルーフィング(防水紙)、その内側に8~12㍉の木質ボード、さらにその内側に野地板・構造用合板となっています。

木質ボードは多少断熱効果がありますが、屋根に雪が積もっていれば、野地板はほぼ外部に近い状態です。

室内等から暖かく湿った空気が上ってきて、こもれば当然その野地板で冷やされますから結露が発生しますよね。それも暖かい空気が次から次に・・・。結露が止まらないので野地板の構造用合板は濡れた状態になり・・・。

 

この結露することを知らない設計者?が非常に多くいます。

本当に理解していれば、暖かい湿った空気を屋根裏に逃がさない!。そのために室内や間仕切り壁等から屋根裏に続く所を空気が抜けないようにふさぐ、隙間を無くす。気密化=隙間を無くす対策が取られるはずなのですが・・・。

 

さらに完全には暖かい湿った空気は止められません。屋根裏の空気がこもらない(換気)工夫が必要です。

私は以下の方法で施工をしています。

棟換気で屋根裏の空気を出す

空気は暖まると上昇します。

そこで屋根裏の一番高い所で排気するのが一番効率が良くなります。

私は排気は一番高い所、棟で排気をする棟換気を採用しています。

写真は立平葺の棟換気ですが、瓦屋根の場合でも棟換気を採用しています。

瓦屋根の場合は棟瓦の中におさめるタイプのもので仕上がるとほとんどわかりません。

 

どちらにしても屋根の一番てっぺんに穴を開けるので雨漏れ対策は完ぺきにしています。


軒裏の軒先に取り付けた換気から給気をします

屋根裏の空気の出口は棟換気で。

出口だけ設けても空気は流れないのでしっかり入り口も作っています。

入り口は軒裏の先端に取り付けた軒先換気から取り入れます。

 これで低い所から高い所に空気が流れるような仕組みにしています。

当然ですが、換気のための面積は、フラット35の基準を軽くクリヤーする量を確保しています。

 

一般的には屋根裏の換気は夏のためと思いがちですが、冬にも絶対必要なものです。