学校を出て住宅の会社に入り仕事がわかった?つもりになったころの話で、一昨日の400円のブルーシートがなかなか捨てられない基になった出来事がありました。
建て方の翌日、残った下屋部分の工事をしていると、建物のまわりで何やら人が・・・、お施主さんのお父さんでした。
危ないので下屋から離れていただいて、「何をされていましたか?」とお聞きすると、昨日落ちた釘や金物を拾っておられたそうで、確かにいろいろ落ちていました。下屋がふさがり次第拾いますよと言っても・・・、それで二人で拾うことに。
現在のプレカット・工法等と違い、当時の建て方は手間もかかり人数も必要で、とてもハードでした。
しかし、建て方当日に屋根をふさいでしまう事が目標でしたから、金物や釘が落ちても・・・。それで、 いつもは建て方が終了してから落とした金物や釘を拾い集めていました(ザクッとでしたが)。
片付けと一緒に拾っていたので結構時間が、一通り集め終わると10時の休憩になってしまいました。その時にお父さんが「これどうするの?」と、「当然使いますよ」と答えると、嬉しそうに「そうだよね、使ってもらわないと、これも息子の借金だもの」と。
そう、これらはお施主さんが借金したお金で買った、いや買わせていただいた物です。そうです間違いありません。私その事
が・・・全然!、わかっていたつもりが全くわかっていなかった。どんな物でもこの現場で使う物はお施主さんが・・・。
それ以降、現場に釘や金物、ビス等が落ちていないかよく見るようになりました。
建て方終了時や足場解体時は当然ですが、各工事(外壁貼り等)が終わった後、現場の周りを2,3周回っています。それと産廃ボックスの中も、無駄に材料を入れていないか?入れ方がそそうになっていないか等もチェックしています。これ、現場の職人さんに対してのプレッシャーにもなっています。
こんな感じですから400円のブルーシートといえどもなかなか捨てられません。
私、ただの貧乏性でもケチでもないでしょ? 。