無垢の床、裸足がここちいい。家族みんなで塗った壁は思い出のモニュメント。柱のしるしは子供の成長のあかし。
無垢材と塗り壁の自然素材でつくられた空間はここちよく、時を刻むごとに変化し愛着を増していきます。
暑い夏、風が抜け涼しくなる間取り。エアコンがよく効く仕組み。
寒い冬、家全体が暖かければ温度差もなくなり、体に優しく快適に暮らせます。
それらを実現するために本物の高断熱・気密性能と福井に適した工夫が有ります。
ここちよく愛着が有り、優しく季節を暮らせる住まいだったら、それは『 長く快適に暮らせる住まいに 』
そして『 +その後の・・・ 』は未来に、そうした家づくりを目指しています。
無垢材は、痩せたり反ったり、床なりもします。乾燥材を使っても完全にそれを防ぐことはできません。
色も柄もそろっていません。材料も施工費も高い。
しかしそれらを超える物が有ります。
ほのかに広がる木の香り、やさしい肌触り、裸足で歩くここちよさ。
オンリーワン・シンプルで美しい模様は、住む人と一緒に時を刻んでいくように時間と共に美しく飴色に変わっていきます。
塗り壁の表現は無限大、柔らかく光を反射させて優しい空間をつくります。
ビニールクロスではけっして出せないテクスチュアーです。
微量ですが調湿、消臭、抗菌作用が期待できます。
それを家族みんなで塗ります。
手の後が残り思い出が詰まった壁の出来上がりです。
手の跡が残るのは楽しい。
その他にも楽しい仕掛けがいっぱい!
たとえば、リビングにド~ンと柱を立てる。
『今日は優ちゃんの誕生日、又背が伸びたね!柱につけたしるしがまた高くなった!』
柱は、子供の成長を記憶するモニュメントに。
無垢の床は、数年おきに家族のイベントとして蜜蜂のロウと荏胡麻油で出来たワックス(蜜蝋ワックス)を塗ってもらいます。
それらにつつまれた空間は気持ちよく、心が安らぎます。
建物の内部が全てそのような仕様でなくても、たとえばリビングがそうだとすれば家族が集まります。
無垢材をはじめ自然の物は欠点も有りますが、それらを含めて住む人と一緒に変わっていくから、また手を加えていくから愛着を感じていただけます。
これから先の10年・20年~の電気等光熱費の料金が現状維持or安くなると・・・なんて考えられている方はいらしゃらないと思いますが、中国・インド・・・の国々が益々発展していけば石油等のエネルギーの値段は高くなると思いませんか?
当然そのことは私達の生活にもかかわってきます。例えば電気料金が今の2倍とか3倍になったとしてあなたは今の生活を維持できますか?
そこで、かしこく将来を見据え、少ないエネルギーで暮らせる高性能な家をつくりましょう。
高性能化により光熱費の料金だけでなく、たとえば冬の朝、何の気負いもいらず布団からス~と出られる快適さも一緒に手に入れる事ができます。
さらにこんな事をごぞんじですか?
建物内部の温度差により、ヒートショックが原因で亡くなられる人は推定で年間14、000人、交通事故の約2.4倍もいらっしゃるという事実。
しっかりした断熱性能が有れば内部の温度差がなくなりこれらの事故が防げるという事を!
暖かさは気持ちいい。
断熱性能はUa値で、気密性能をC値で
『 高気密・高断熱 』と言われれば、冬暖かく、夏涼しいイメージですが、それほんとうでしょうか?
残念ながらどれだけ隙間が少なければ高気密で、どれだけ熱を逃がさなければ高断熱かという決まりはありません。
自称『高気密・高断熱』と名ばかりの性能が伴わない住宅が多々あります。
私は、言葉のイメージだけで判断するのではなく建物の性能を数値化しています。
断熱性能 熱の逃げる量:外皮平均熱貫流率 Ua値は計算によって
気密性能 家の隙間の大きさ:相当隙間面積 C値を現場測定によって求めています。
まずは、建物自体を高性能にする事
Ua値は0.48[W/(㎡・K)] C値を0.5(㎠/㎡)を目標にしています。
さらに超高性能化を目指しハイブリッド的手法・外張+充填の付加断熱でUA値 0.4 [W/(㎡・K)]を切るタイプも行っています。
高性能にするために色々な断熱材や工法があります。しかし完璧な材料・工法はないと思っています。
私は、グラスウール+ポリエチレンシート(防湿・気密用)を使います。
なぜグラスウールなのか?それは仕様の所で説明します。
気密=隙間の大きさ
暖房をしても部屋に隙間風が入ってくるようではなかなか暖まりません。せっかくの暖かい空気が隙間から逃げて行きますから。
みなさんは、こんな経験されていませんか?上の方は暖かいけど足元は冷える。それは、暖かい空気は上の方に上って抜けて行き、代わりに外から冷たい空気を引っ張り込むからです。
冷房もしかり!隙間を無くせばその分、冷暖房の効果は確実に上がります。
その他に人が生活して出る汚れた空気を入替える必要があります。換気扇などを使って効率よく計画的に空気を入替えるためにも隙間は少ない方がいいのです。
これは気密測定の写真です。
また、2020年に省エネ基準が義務化されますが、これは1999年にできた基準をもとにした物です。
残念ながらみんな(建築会社)がクリアできるようにという事か?けっしてレベルの高い物ではありません。
この基準をクリアしているからと言って建物中暖かいとか涼しいとか、それが少ないエネルギーで、なんてとても言えるものではないのです。最低限必要な基準だと思ってください。
たしかに断熱・気密性能を上げれば冬は暖かくなります。しかし、夏の日射や熱がこもらない対策をしっかりと取らないと熱がこもって涼しい家にはなりません。
快適に暮らすためには、断熱・気密・換気その他に排熱や日射を防ぐ工夫・風の通りやすさも含め、バランスの取れた本物の高断熱・気密住宅をつくる必要があります。
建物をつくる会社のホームページにこの写真はそぐわない?しかし、建物をつくれば、必ず壊す時が来ます。
役目を終え静かに崩れようとしている蔵
この崩れようとしている建物・蔵は、どのような材料でつくられていますか?
屋根は瓦(土を焼いて作られた物)。
外壁は本来なら木の板や桟(この建物にはありませんが)で、その中の土壁は木、竹、かや、ワラそして土。
柱や梁等の構造材は当然木で、釘などの金物は鉄、基礎は石です。
これらの物は、時間をかけ全て朽ちて自然に返っていきます。
それでは、現在の住宅はどうでしょう?
屋根のスレートや現在外壁に多く使われているデザインサイディング等はセメント系で全て廃棄物になります。
分別しやすい石膏ボードはリサイクルされますが、分別しにくい物は廃棄物に、
また、石油が原料の物、例えばビニールクロスやキッチン、ユニットバス、断熱材等々、非常に多くの物が廃棄物になります。
その中で、構造や下地等の材木はチップにして燃料に。
基礎のコンクリートや瓦は細かく粉砕してリサイクル材に。
屋根や外壁にガルバリウム鋼板等の金属を使えばそれもリサイクル材になります。
しかしあくまで分別しやすいということが前提です。
残念ながら現在の住宅のほとんどの物が産業廃棄物になります。
本来リサイクル材になる物も分別しにくければ、それさえも産業廃棄物になります。
かといって私には自然にかえる物だけを使ってつくっていくことはできません。
ただ技術者として材料や工法の選定により廃棄物の量を減らすことはできます。
『 子供たちの未来や、地球環境・・・ 』などと大それたことは言えませんが、『 +その後の・・・ 』を一緒に考えませんか?